物書きの1人語り

物書きの戯言です

喫茶店で勇気をいただいた話

皆様、こんばんは。ゆまると申します。

この度、ブログを始めることになりました。初心者故に分からないことが多いですが、どうぞよろしくお願いします。

 

さて、なぜ突然ブログを始めようと思ったか、ということから説明していきたいと思います。

それは、出来事を連続ツイートするのではなく、ブログのように1つにまとめて書きたかったからです。

今日はとてもいいことがあったので、それをどうしても記したくて始めることを決意しました。

ではそのいいこと、とは?

 

今日、喫茶店から帰る時です。

椅子を直して帰ろうとした時、喫茶店のマスターであるおばちゃまから話しかけられたのです。

「小説を書いてらっしゃるのですか?」

私はよくこの喫茶店に行って小説を書いていたのでそう思ったのでしょう。

「はい、そうです」

と何気なく返しました。

おばちゃまは

「どこかに応募してみたら?」

とまたよくある返しをしました。

だから私は正直にそのおばちゃまに言ったのです。

「身内からもそう言われるのですけど、いまいちピンとこなくて・・・」

私は困ったような笑顔を浮かべながらそう言ったような気がします。

自分でそう感じただけかもしれませんが。

そんな自分を見た時のおばちゃまの一言があまりにも衝撃的でした。

 

「大丈夫だよ、自分が思っているほど敷居は高くないから」

 

呆然としてしまいました。

唖然としてしまいました。

胸を突かれました。

胸にグサリと刺さりました。

おばちゃまは気楽に、それでいてはっきり言いました。

私はどこかで「自分の身の丈に合っていない」と思っていたことを思い知らされたような気がしました。

「そう、ですね。私は敷居が高いように感じていたのかもしれません」

その時の私は笑顔ではなかったと思います。

不意を突かれて驚いてしまい、それが思わず態度に出ていたと思うのです。

さらにおばちゃまは言いました。

「でしょ?そんなことないから。当たって砕けろの精神でいた方がいいよ。その時駄目でも批評とかもらえるところもあるからね」

それからおばちゃまは自分の旦那様の話をし始めました。

おばちゃまの旦那様も昔小説を書いていたそうです。

けれど私と同じように「自分にはとても」と遠慮してどこにも応募しなかった。

しかしある人に背中を押され、応募するとその小説は入選したそうです。

今では私が住んでいる県の小説のコンクールみたいなものがあるらしく、そこの審査員をしているそうです。

また、その旦那様が「審査のレベルが高いかと思ったら、案外そうでもなかった」と言っていたそうなのです。

審査員の方がそう言っているのですんなり信じられました。

私はそれを言われて涙が出そうになりました。

自分では手が届かないと決めつけていたと思ったのです。

どこかで諦めてしまったと思ったのです。まだ始まってもいないというのに。

「だからどこでもいいから応募してみな」

おばちゃまはやっぱり清々しくそう言いました。

それが分かっている人にしかそんな簡単に言えないと感じました。

年配の方だからこそ言える言葉。

自分が経験を積んだからこそ言える言葉。

ずしりと重いのに軽やかに聞こえてくる言葉。

そんな風に感じて、私は何度もお礼を言いました。

帰ってくる時も、私はその言葉を反芻しました。

「自分が思っているほど敷居は高くない」

 

以上です。見てくださりありがとうございました。

 

私もいつかあんな大人になりたいものです。