物書きの1人語り

物書きの戯言です

ラーメンが食べたくて

父「そうだ、ラーメンを食べに行こう」

時刻は夜10時過ぎ。

世間はコロナウイルスに侵されている今、父がラーメンを食べに行こうと言い始めました。

こんな時にラーメン屋に行くとはなんという事でしょう。これは行くしかありません。

 

 

母の車を借りパクし、夜の街を駆けていく。

深夜テンションで会話を弾ませながらラーメン屋を目指していく私たち。

なんでも父にはアテがあるのだとか。

したり顔でそう言っていた父。

それを信じていった先には。

 

1軒目「ちくしょーーー!!」

 

2軒目「ちくしょーーー!!」

 

3軒目「ちっきしょーーー!!」

 

夜まで開いているはずのラーメン屋が閉まっていたのです。

コロナが流行り出した為に閉めたのではないかと推測した私たち。

 

父「コロナ舐めとんな」

私「何なんあいつ」

父「だがここでは終わらんよ。まだ希望はある!」

 

啖呵を切って車を走らせる父。

私を一体どこに連れて行こうというのか。

車を走らせて早30分。

 

父「あ、開いてる!!!!」

 

なんと開いてるラーメン屋を見つけたのである。

店の名前は「ずんどう屋」。

こってりしたラーメンが特徴的で、夜12時まで開いている事が判明。

現在時刻は夜11時。

これは食らうしかない.........!

汝は救世主!と称えつつ店の中に入る私たち。

和楽器の演奏が店中に響き渡っており、初めて入った私は店内をずっと見渡していたくらいだ。

メニューに目を通しながら注文していく。

父が頼んだのは「味玉ラーメン」。

1番人気の商品らしく、替え玉まで頼んでいた。流石父。

私が頼んだのは「中華そば」。

元々ラーメン屋に行こうと父が言ったのは、屋台ラーメンである夜鳴きそばを食べ損ねたからだった。

私が頼めば一緒に食べられるだろうと思い注文した。

待つ事約10分。

注文したラーメンが届いた。

 

父・私「わぁ..........!」

 

f:id:yumaru0503:20200426133722j:plain

父が頼んだ味玉ラーメン

f:id:yumaru0503:20200426133830j:plain

私が頼んだ中華そば

写真の下に書いてある通り、1枚目が父が頼んだ味玉ラーメン、2枚目が私が頼んだ中華そばだ。

見栄えがあまりにもいいのは言わなくても分かるだろう。

これぞラーメン!という気概を感じて私は好きだ。

 

父・私「いただきます!」

 

お互いのラーメンに食らいつき分け合った後、黙々とラーメンを堪能する私たち。

唐揚げもセットで頼んでいたからかいつの間にか満腹になっていた。

ちなみに父は「若かりし頃に戻りたかった」「ここで引けば男が廃ると思った」と供述していたので本当に最高の父である。

帰ってから手洗いうがいを念入りにしたし、食べる時以外マスクは外さなかったから大丈夫だと信じたい。

こうして私と父はラーメンを食らう事に成功した。

私が学校に行く前に良い思い出が出来て良かったと心から思う。

だが良い子のみんなはこんな大人にならないように注意してほしい。